【読書感想言わない文】烏に単は似合わない

「烏に単は似合わない」(阿部 智里)

 

4月に入り、今日で春期講習も最終日である。

入学・進級し、新たな環境で最高のスタートを切れるよう、

短い時間ではあるが、とっておきのエッセンスを凝縮して渡してきた。

 

新中学一年生クラスで

アルファベットをきちんと書けなかった子たちが、

英単語の100問テストで満点やそれに次ぐ成績を収めているのを見ると、

子どもたちの成長のスピードに驚かされる。

 

やはり、過保護に簡単なことばかりをやらせるのではなく、

ちょっと(かなり)厳しい目標を設定して爆走させた方が、

出来たときに得られる達成感が違うのだろう。

そして、それに対する称賛。嬉しそうな顔。

 

一度「やれば出来る」「出来ればかっこいい」ことが分かれば、

あとは勝手に突っ走ってくれる。

途中で失速しないよう、しっかりサポートをしていこう。

 

さて、「烏に単は似合わない」(阿部 智里)であるが、

作者は若干二十歳で松本清張賞を受賞した。

これは史上最年少である。

 

これまで同賞受賞者には、

日本を代表する大作家がずらっと並んでおり、

同賞受賞作品は言うまでもなく傑作ぞろいだ。

この作品はそこに並べてなんら遜色の無い

すばらしいものだった。

 

本書解説にもあったが、

傑作には「まぐれ」が存在する。

その作品自体はまぎれもなく傑作ではあるものの、

以降の作品がいまいちという作家も多くいる。

 

では阿部氏はどうか。

デビュー作における世界観や設定の

スケールの壮大さ、細かい部分への配慮を見る限り

それは杞憂だろう。

 

出る杭は打たれるとは言うが、

若き才能に嫉妬する一部の人間の声などに

耳を貸す必要はない。

このまま突き進んでもらいたい。

 

当塾に通う原石たちも、

年齢など気にせず大いに才能を磨き

輝いてもらいたい。