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【読書感想言わない文】精霊の守り人

読書感想言わない文

精霊の守り人」(上橋 菜穂子)

 

夏休み直後の前期期末試験を終え、

点数が大幅にアップしている生徒が続出している。

一方で、いまいち伸びなかった生徒もいるし、

中には点数を下げてしまった生徒もいる。

 

反省すべきは反省し

課題を克服していくのみだ。

 

さて、学習塾に通わせている以上、

塾に子どもの成績アップを求めることは

当然だと思う。

 

子どもの将来のことを考え、

教育に投資することは正しい。

 

ただ、投資するものによって利回りは異なるものだ。

ということを忘れてはならない。

 

金融商品では、一般的に

信用の格付けの高い商品は利回りが低く、

信用の格付けの低い商品は利回りが高い。

 

では、塾業界ではどうか。

 

多くの保護者が、投資先である塾を

「信用」で判断していないだろうか。

 

「信用」とは則ち知名度であり、

運営企業の母体の大きさであると

考えていないだろうか。

 

企業の株を買うのならばそれで良いと思う。

金融商品の「信用」とはそういうものだろう。

 

でも、

子どもの成績を伸ばすための塾選びならば

それだけで判断してはならない。

 

なぜなら、

教育の投資先は「塾」だけでなく

当の「子ども」でもあるからだ。

 

「塾」と「子ども」で二人三脚を組ませたときに

うまくリズムがとれるのか。

これが重要なのではないかと思う。

 

必要なものは

一方的な「信用」ではなく

寄り添い合える「信頼」関係なのだと思う。

 

得意科目はもちろん、

性格や趣味嗜好、

勉強に対する姿勢や

未来への展望といったものは

正に千差万別であり

「子ども」は一人一人

唯一無二の存在である。

 

教師はそんな彼らと対峙する以上、

それが個別指導であれ集団指導であれ

授業は仕込みの段階から

一人一人の反応を想定して組み立てなければならないし、

授業の本番では一人一人の反応をみて

柔軟に変化させなければならない。

しかも、目的地には確実に到達させなければならない。

 

つまり、

生徒との二人三脚のリズムをうまく合わせることができて、

かつ、ゴールまでなるべく早く短い距離を走れるような授業を

教師は提供しなければならない。

 

大手塾のマニュアル化した研修を受けた教師が

授業でどこまでそれを実現できるのか。

激務と薄給に嫌気をさし辞める者も多く、

たとえ残ったとしても、本当に実力があるならば独立をするだろう。

 

実際、CMなどでよく目にする有名な学習塾から

我々の元に転塾をしてきた生徒の多くが

短期間で成績を上げている。

 

教師は授業中の私語も携帯利用も咎めず

試験範囲とは異なる授業を一方的に提供し

成績が伸びない子にはコマ数を増やすべきと営業をかける。

というようなこともあるそうだ。

 

もしこれが事実ならば、

投資利回りが高い訳がない。

 

ありがたいことに

我々に「信頼」を寄せて下さる親御さんは多い。

これからもこの信頼に答えていかなければならないと

気を引き締めている。

 

 

さて、「精霊の守り人」(上橋菜穂子氏)であるが、

主人公である短槍使いの女用心棒が、

あるきっかけで第二王子の命を守るべく奮闘する

ファンタジーである。

 

若い王子は生き抜くために

森で主人公から命を守るための特訓をつけてもらう。

まさに命懸けの二人三脚である。

そしてこの二人の「信頼」関係が

状況を打破していくことになる。

 

 

我々もさすがに、走らない子どもと組んではうまく走れない。

馬の尻を叩くように走らすこともできるが、

結果を残したいのならば自分の意志で走るべきだ。

 

「信頼」関係とは、我々一方だけで築くものではなく

双方の力が不可欠であるということを忘れずに。