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【読書感想言わない文】漁港の肉子ちゃん

読書感想言わない文

「漁港の肉子ちゃん」(西 加奈子)

 

満点道場の塾生は「家族」である。

 

いや。いやいや。

 

もちろん

人類皆兄弟!とか、

ここは神の家である!!とか、

天にまします我らの父が!!!とか、

そういうことではなく

学校の先生と塾の先生のスタンスの違いからの発言である。

 

学校の先生の一番の仕事は

勉強を教えることではなくて

成績をつけることだと思っている。

 

愛情・情熱を持って授業に臨む先生も多い。

しかし、どれだけの想いを持ってしても

すべての生徒に5をつける訳にはいかず

公平に5段階の評価を下さざるを得ない。

 

ときには断腸の思いで

5から4へ下げることもある。

公平なジャッジを下す立場上、

特定の生徒の味方とは言えない。

 

一方、我々の一番の仕事は

勉強を教えることではなく

成績を上げること、

入試で合格させることである。

 

成績を上げるために

当然勉強は教えるし

ノート作りも手伝うし

提出物の期限にも注意を払う。

まさに親代わり、

親身になって支えるサポーターである。

 

だから

宿題をやらない

忘れ物をする

無断遅刻・欠席をするなど

勉強以前の問題については

遠慮なく叱り飛ばす。

 

勉強ができないなら

休日を返上してでも

とことん付き合う。

 

そういう間柄だから「家族」なのだ。

 

「漁港の肉子ちゃん」(西加奈子氏)という

タイトルに、まずやられる。

そして表紙のイラストもどぎつい。

しかし、なによりも

この物語で紡がれる「家族」の姿に

こころを動かされる。

 

そして、近年で一番笑った小説だ。

おすすめ。