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【読書感想言わない文】64(ロクヨン)

読書感想言わない文

「64(ロクヨン)」(横山 秀夫)

 

2月末に、神奈川県公立高校の合否が発表された。

満点道場は見事、全員合格。

合格圏外からもギリギリまで粘って勝ち取った生徒もいる。

ひとまずはお疲れ様。残りの中学生活を楽しんで下さい。

 

でも、高校入学はゴールではないからね。

今日から高校準備講座も始まるから、

せっかく身に付けた学習習慣はキープし、

次の目標に向けて少しずつ歩き始めること。

 

さて標題の64(ロクヨン)は

警察の広報部を舞台に

マスコミとの衝突や警察内部での衝突などを描いた作品で

これまでの警察小説とは違った切り口なので

それだけでも新鮮で面白い。

丁々発止のやりとりには臨場感があり、

あっという間に引き込まれた。

 

なおかつ昭和64年に起こった未解決の誘拐殺人事件の影が

時効間際に鎌首をもたげ、物語に緊迫感を与える。

 

作中に「たまたまが一生になることがある」という台詞が出てくる。

物語の展開についてはここでは伏せるが、

とても胸に響く言葉だった。

 

人と人との繋がりとは分からないものだ。

1対1の家庭教師から5年。

100名を超える生徒に対して責任を持つことになるとは

あのときには思ってもいなかった。

たまたまが一生の仕事になるような予感がしている。

 

今回、晴れて高校に合格した面々も

これから想像をはるかに超える人生の展開に

喜び悲しむこともあると思う。

 

そのときそのときを

一生懸命に生き抜く以外に方法はない。

明日の為に今日を生きるのではなく

今日の為に今日を生きる、

そんな愚直な姿勢が大事になることがあると思う。

 

でも

どうしても困って二進も三進も行かなくなったら、

いつでもここに来れば良いよ。

たまたま生徒と先生という縁で繋がったけど、

一生の付き合いにしていこう!

【読書感想言わない文】探偵の探偵

読書感想言わない文

「探偵の探偵」(松岡 圭祐)

 

神奈川県では原則全ての公立高校入試で面接が行われる。

そして多くの高校で、

調査書(内申点)4:学力検査4:面接2の割合(※)で評価される。

かなりエグイ。

(※比率が異なる高校もある。また別途特色検査や実技検査を行う高校もある。)

 

内申点は3年間かけて積み上げていくものだ。

そして、学力検査も入試に向けて長期間猛勉強をしていくものだ。

しかし、面接はたったの10分。

たったの10分で内申点や学力検査の半分の点数を評価されてしまう。

 

だから、当塾では

徹底した面接対策を行う。

そして、我ながら超圧迫面接だと思う。

内容を優れたものにしていくことはもちろん、

面接時の度胸も大事だからだ。

 

当日は見知らぬ大人二人を相手に面接をする。

しかも自分の人生がかかった大一番だ。

緊張しないわけがない。

 

普段から、厳しい面接を練習していれば

当日も臨機応変に振る舞える。

 

過去の卒業生たちも口を揃えて

「面接は余裕でした」と言う。

「先生たちほど怖くはなかったので」と。

 

ここのところ毎週土曜・日曜は面接練習だ。

少しずつレベルが上がってきていることが実感できるものの

まだまだ完成にはほど遠い生徒もいる。

残された時間はあと二週間。

最悪を想定して、最高の準備をしていこう。

 

さて「探偵の探偵」(松岡圭祐)であるが、

主人公は「対探偵課」に所属する探偵である。

調査力を悪用する探偵が世には沢山いる。

その探偵を探偵し、業界を自浄していく役目を担うのが

対探偵課=探偵の探偵である。

 

探偵同士の抗争にもつながるため

最悪を想定して、最高の準備をしている。

この準備が臨機応変さを生み出す。

 

そして最後に、

勝負を分けるのはやはり度胸の差であると

思い知らされる。

 

今日も心を鬼にして

怖い面接官役に徹しようと思う。

【読書感想言わない文】ふくわらい

読書感想言わない文

「ふくわらい」(西 加奈子)

 

いよいよ私立の推薦入試も本格的にはじまった。

 

公立高校と異なり、私立高校は各校独自の問題が出される。

それぞれ程度の差はあるものの出題の傾向は分析できる。

しかし、出題傾向に過度にこだわる必要はないと思っている。

 

例えば英語。

中学3年までに習得すべき内容が完璧であれば、

どのような問題が出されても答えることができる。

 

十分な単語力と熟語力を身に付け、

文法を深く理解し、英作文への自己確認が出来、

長文読解におけるスピードと正確さを磨き、

弱形・強形をはじめリスニングに関する技能を完成させる。

 

そういったあたりまえのことを徹底して取り組めば

ライバルに大きく水をあけられることなどない。

 

「○○高校の英語」などという英語は世の中に存在しない。

その高校が独自につくった新しい文法だとか、

その高校の問題だけに出てくる単語や熟語なんてものは存在しない。

出題傾向とはすなわち、「問い掛け方の違い」なのであって、

どのように問われるのかさえ分かっていれば戸惑うことはない。

 

※もちろん一部の難関校などでは中学の範囲から逸脱したものが

出されることがあるのでその場合は対策が必要だろう。

 

誠実に勉強して来た者には、ゆるぎない実力が備わってきている。

平常心で臨めば、大丈夫。健闘を祈る。

 

さて、「ふくわらい」(西加奈子)であるが、

主人公はかなり特殊な設定の人物であるので、

作品全体の評価は割れているようだ。

 

ただ、この主人公は非常に誠実な人間として描かれており、

その誠実であろうとする姿に、

誠実になりきれない人間は鈍い痛みを覚えるのだろう。

 

周りからは一見「変な人」であっても

何事にも誠実に向き合い続ければ、いずれ認めてもらえる。

 

これからも誠実に仕事をしていこう。

中学生の君たちも誠実に勉強してくれ。

【読書感想言わない文】有頂天家族

読書感想言わない文
有頂天家族」(森見 登美彦)
 
受験生へ
 
古来より、日本では「節目(ふしめ)」を大事にしてきました。
 
何を決意し始めるにしても、
いつ始めたのか、その始点となる日がうやむやになると
どれだけ続けてきたか把握しづらいだろうから、
覚えやすい節目を選ぶ。というわけだ。
 
事実、お正月に一年の抱負を書き初めしたりすると
最高のスタートを切った感があり、
気持ちも晴れやかになる。
 
けれど。
 
正月を待つ必要あんの?
君らが今やっている勉強で、
分からないところや苦手なところを
後回しにする口実にしてはダメだよ?
 
今日この瞬間から、
気になる項目は片っ端から攻略せよ。
 
受験が片付いたら
みんなで焼き肉食いに行こうな。
パーっと楽しめる時間を作るよ。
 
 
 
標題の「有頂天家族」は森見登美彦ワールド全開で
全力で脱力できるので、気分転換には持ってこい。
 
楽しきことは良きことなり。

【読書感想言わない文】図書館の魔女

読書感想言わない文

図書館の魔女」(高田 大介氏)

 

先週は宮崎中で、今週は宮前平中で後期中間試験。

みな必死に勉強している。

しかし、これまで以上に苦しんでいる生徒が多い。

そうとう勉強が得意な生徒からも、

今までのような余裕は感じられない。

 

前回の試験からの短い期間の中で、

これまで以上の試験範囲と、

より難易度の増す内容に、

悪戦苦闘している。

 

ただ、こういう厳しい状況になることは

春先からずーっと言ってきている。

 

特に中1は、最初の前期中間試験は

範囲も狭く、内容も簡単なので

中学の試験を甘く見てしまう。

 

でも、それは喩えて言うなら

軽いジョギングなんだってば。

校庭を1周、さくっと走って来るだけの

誰だって乗り越えられるもの。

 

ただ、これからは

両手にダンベルを持ちながら、

長距離を走るような難題も

乗り越えていかなければならない。

 

特に、後期の中間からはグッとペースが上がるから、

準備を怠らないようにと、何度も口にしてきた。

 

でも、対岸の火事を眺めるかのごとく

実感が沸かずにいた生徒も多かっただろう。

しかたがない。

火の粉が降りかかる距離まで火の手が近づかねば

自分事として捉えられない人は多い。

 

だから、我々は

やる気の有無に関係なく、

勉強をやらせる。

日々の小テストで満点を取ることを

ノルマにしている。

満点でなければ再テスト。

満点を取るまで再テスト。

だから、いざというときにも

気付けば土台が出来ている。

という状況を、全生徒に作ってあげたいからだ。

 

でもやはり、再テストを受けることを前提に、

一発目に全力をぶつけてこない生徒は、

ゆるやかだが確実に学力を落としていく。

 

 

 

さて、「図書館の魔女」であるが、

これは高田大介氏のデビュー作である。

 

一発目に全力、それも

両手にダンベル、腰にタイヤ、

よく見ると

大リーグボール養成ギプスも着こんでの

サハラマラソン完走!ぐらいの全力を

ぶちかましてきた、傑作である。

 

生徒たちも

この熱量を感じたら

今回の状況ごときで厳しい厳しいと弱音を吐くのが

あほらしくなるだろう。

【読書感想言わない文】超高速!参勤交代 / 超高速!参勤交代リターンズ

読書感想言わない文

超高速!参勤交代

超高速!参勤交代 リターンズ」(土橋 章宏)

 

歴史の勉強をするときに、

教科書の文字をただ追っていても

眠くなるだけだという生徒は

楽しむための工夫が足りないと思う。

 

マンガで歴史を押さえるのも手だし、

歴史の登場人物のプロフィールを作るのも良い。

その人物のプロフ画像を手描きすると愛着もわいて

記憶にも残りやすいだろう。

 

時間があるなら歴史小説に手を伸ばすのもありだ。

 

タイトルの「超高速!参勤交代」シリーズは

随所にユーモアも散りばめられており

すいすい読むことができるだろう。

 

四字熟語のように「サンキンコウタイ!」と覚えるよりも、

参勤交代が諸藩にとってどのようなものだったかを

ストーリーとともにしっかりと意味をつかむことができるし

その周辺の知識も自然と身に付くはずである。

 

しかも、本書の面白さに引きこまれれば

勉強しているという意識は消えて無くなる。

【読書感想言わない文】十角館の殺人

読書感想言わない文

十角館の殺人」(綾辻 行人)

 

漢字が苦手という生徒は意外と多い。

 

形声文字」という言葉はまだしも、

漢字の旁(つくり)で

ある共通する音を表すことを知らない生徒が

まあ多い。

 

陽(よう)、楊(よう)、揚(よう)、、

場(じょう)、腸(ちょう)、暢(ちょう)・・・

 

共通する旁(つくり)は「昜」である。

どれも同じ音や近い音で読む。

「昜」、これ自体も「よう」と読む。

 

このように旁(つくり)で音を表す文字を

形声文字という。

 

だから

「瘍」という文字を目にしても

ああ、「よう」と読むのだろうなと見当がつく。

 

しかし、以上のことは

あまりにも常識すぎる話なので

このように文章に起こすのも恥ずかしい。

 

しかし、知らなかった生徒からすれば

まさに目からウロコ状態。

「あ~そうなんだっ!!」

と無邪気な反応を示す。

学校教育の闇を感じずにはいられない。

 

「鍚」も「よう」と読むが

鍚杖は「しゃくじょう」と読む。

こうして例外が現れたときには

悔しさを噛み締めながら覚えればよい。

 

さて、「十角館の殺人」(綾辻 行人氏)であるが、

今から30年近くも前に世に出たものとは思えない、

とんでもない仕掛けが施されている。

目からウロコがボロボロ取れた。

悔しい。

これが氏のデビュー作なのだから恐ろしい。

 

さて、「十角」は本来「じっかく」と読むが、

この作品名としては「じゅっかく」と読むそうだ。

 

悔しさを噛み締めながら覚えた。